ゲイが出会った!こんなおホモ達。2-3 | 三十路から始める、ヲンナづくり。

三十路から始める、ヲンナづくり。

前身ブログ『新・こんなおゲイの汚れ道。』よりリニューアル。
すいません、もうゲイは卒業です。
30代よりホルモン治療を開始し、
男性でも女性でもなく「女装性」として
生きていく覚悟を決めたアロムの迷走ぶりを見守って!

──前回までのお話はこつら。



ハルの話を聞けば聞くほど、

「虐待疑惑」が現実味を帯びてくる中、

まともな食事さえ与えられていないハルのため

タカは、日持ちする食糧の詰め物を、何度も郵送していた。


それも、ハルの母親にバレないように

郵便局止めにして。


ワタスはワタスで、親子間による虐待被害の情報を集め

出過ぎたマネだということを重々承知した上で

ハルに、児童相談所に相談することを勧めたりしていた。


「ワタスが言うことじゃないかもしれないけど、

ワタスにはどうしてもおかしいとしか思えないんだよ。

勇気がいるとは思うけど、1度専門家の人に相談してみて!」


「う~~ん。そうだなあ・・・。考えてみるよ」


いくら母子家庭だからといっても、

17歳のハルに家事全般を押し付け、

ハルが稼いできたバイト代もすべて没収し

あまつさえ「オマエはダメなヤツだ」と罵り、殴る母親に

愛はあるのだろうか?


いや、それより問題なのは、

「自分がダメなヤツだから、愛情を与えてもらえないんだ」

と本気で思っているハルの方だ。


「君は悪くない」とそばで支えてくれる人、

ハルに希望と自信を与えてくれる人が

絶対必要なのに、ネットを介して、

ハルの話を聞くことしかできないワタスは、とても無力だ。


ハルには、一日も早く母親の呪縛から抜け出して

外の世界を知ってほしい。


願わくば、タカの下に逃げて欲しい。


そうすれば、きっとハルもタカも幸せになれるのに。



そんなことを考えつつも、

相変わらず仲間たちとメッセンジャーで

バカ話ばかり交わす日々を送っていたワタスに、

突如、“上京話”が浮上した。


東京には、親戚のおばさんがいる。

そのおばさんが通う“針灸接骨院”の先生が

ワタスと同じ病気の患者を何人も診て

元気にしていったというのだ。


そこで、「東京に来て、治療を受けてみたら?」と

おばさんから勧められたというワケである。


ワタスはその勧めに

「じゃあ、まずは、その先生の話だけでも聞いてみることにするよ」

という返事をした。


とはいっても、

ワタスには、ハナから東京に住んで

治療を受けるつもりなんてサラサラない。


ただ、東京に行けば、タカに会える。

ネットか電話でしか話したことのないタカと

直に会ってみたい。話してみたい。


「先生の話を聞く」なんてことは、ただの大義名分で

ワタスは、ゲイとして初めてできた親友・タカと

会いたいという願望を叶えるべく

たった一人での小旅行を申し出たのだった。



──つづく。

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