ゲイが出会った!こんなおホモ達。-2 | 三十路から始める、ヲンナづくり。

三十路から始める、ヲンナづくり。

前身ブログ『新・こんなおゲイの汚れ道。』よりリニューアル。
すいません、もうゲイは卒業です。
30代よりホルモン治療を開始し、
男性でも女性でもなく「女装性」として
生きていく覚悟を決めたアロムの迷走ぶりを見守って!

──前回からのつづき。



高校受験の時期が近づくと

学年中に妙な緊張感と緊迫感が漂い

普段悪ふざけをしている男子たちも

カブをからかうことを忘れたように

すっかり大人しくなってしまった。


自分に余裕がなくなれば、みんなこんなもんだ。


当のカブはカブで、

告白後から、なんら様子が変わることもなく

いつも通り、親しい女友達とベッタリで

キャーキャーおしゃべりしていたりする。


友人Yからの続報はないし、

やはりR君からの正式な返事はなかったのだろう。

(返事していたなら、絶対またYがネタにするはず)


カブ自身も、きっとR君からの返事を

期待してなどいなかったろうし

「告白をした」というだけで、大方満足したのかもしれない。

(正確には、満足せざるをえなかったのだろうけど)


ワタスはというと、

初恋の彼と、別々の高校を受験することに憂いを感じながら

仲の良い女友達と同じ塾に毎日通っては

キャーキャーとガールズトーク(?)をして

不真面目に受験勉強に励んでいた(←ダメじゃん)。


なんだか、随分カブと行動と意識がダブってるような・・・。


ぶっちゃけたところ、

あからさまに女性性(話し方、仕草、人付き合い)を

前面に出しているカブのことを、

ワタスは自分のことを棚にあげて、軽蔑している部分があったし

「ワタスは、彼とは違うわ」と考えて

自ら一線引いているきらいもあった。


だけど、その度合いや質は違えど、

男でありながら男を好きになり、オカマ気質のある同士、

共通する部分が大いにあることは、けして否定できない。


とはいえ、ワタスとカブは

結局、「顔見知り」程度の関係のまま

違う高校へと進学していった。


ワタスが、生まれて初めて生で出会った

同じマイノリティの人間であるカブと再会したのは、

それから5年後のことだった。



──つづく。

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