ゲイが出会った!こんなおホモ達。-1 | 三十路から始める、ヲンナづくり。

三十路から始める、ヲンナづくり。

前身ブログ『新・こんなおゲイの汚れ道。』よりリニューアル。
すいません、もうゲイは卒業です。
30代よりホルモン治療を開始し、
男性でも女性でもなく「女装性」として
生きていく覚悟を決めたアロムの迷走ぶりを見守って!

「おい・・・クックック・・・聞いてくれよ。ククク・・・」


隣のクラスの友人Yが、

さも笑いをこらえきれないといった様子で

ワタスに駆け寄ってきて言った。


「カブ(仮名)が、Rに告白したらしいぜ! ギャハハ!」


「え!? どういうことよ?」


「今朝、バスケ部の朝練が終わったRのところに来て

“好きです”って書いた手紙を渡しにきたってよ!」


「えええええ! それってラブレターってこと!?

…で、R君はどうしたの?」


「一応受け取ってたけど、めっちゃ迷惑がってる!

そりゃそうだよな。カブからラブレターなんて…ギャハハハ!」



ワタスが中学生3年生だったある日、

オカマキャラを誰からも認知されていた、同じ学年のカブ(♂)が

バスケ部のイケメンR君に、ラブレターを送って告白したことが

特大ニュースとして、学年中をにぎわした。


ワタスとカブは、小学校からずっと同じ学校で過ごしてきたものの

一度も同じクラスにはなったことはなく、

お互い「顔見知り」程度の間柄だ。


でも、カブの乙女性というか、オカマ性には

ずっと前から気付いていた。


小学1年生の時には、

彼が“ひみつのアッコちゃんのコンパクト”を

持って歩いているところを見たことがあるし

“リカちゃん人形”で女の子達と遊んでいるところも見たことがある。


ワタス自身もその頃には、

同級生からオカマ扱いをされていたオトコだし

たぶん、というか間違いなく

「お仲間」であろうことも察知していたけれど

不思議と、彼にシンパシーを感じることは一度もなかった。


彼の話し方、仕草、日々の過ごし方は

ワタスなんかより、遙かに強く女性を意識していたし

筋金入りといった印象を与えていたからだ。


そのカブが、ついにやらかした。


もはや、カミングアウトともとれる暴挙に出たのだ。


やっぱり…というか、当然のごとく

カブは、心ない男子たち(女子含む)の嘲笑の的となる。


決死の覚悟での告白だったろうに…。


ワタスは、カブに同情するとともに

告白を実行できた彼を、少し羨ましく思った。



──つづく。

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